東日本大震災こども未来基金:作文
トップ 伝言板 協力者 Q&A プレスリリース リンク 作文 メッセージ

第1次選定者の作文 - 3: 「学校で学びたいこと」
(名前のアルファベットは、便宜的なもので、イニシャルなどではありません)

KAさん(福島県・高2、母をなくす)

  私が学校で学びたいことは、これからの人生を自立して力強く生きていけるだけの学問と経験です。
 私の父は後少しで定年退職します。私の大学に進みたいという意見を尊重してくれる優しい父です。お金の心配をするなと父は言ってくれますが、私には父の老後をめちゃくちゃにしてまで大学には行きたくありません。だから大学で資格をとったらすぐに就職できるようになりたいです。今までは他人に甘えてきましたが、これからは自立した一人の人間として生きて行きたいです。
 また、学校での様々な経験が自分の人生に必要だと思います。部活動は周りの人と協力することを、委員会では特定の人の前でいかに自分の意見をわかりやすく伝えるかを学んでいけます。責任のある役目を自分からできるのも学校の利点だと思います。
 母が亡くなったのはつらいし、悲しいけれど泣いたって母は戻ってきてはくれないのです。せめて、私は父ぐらいには楽をさせてあげたいです。大学を卒業して就職したら初任給で家族全員で旅行をする、これが私の目標です。


この作文へメッセージを送る



KBくん(宮城県、高3、祖父母、母、弟をなくす)

 私は学校という学びの場で人を思いやる心、幸せにする心を学びたいと思っています。私は今回の震災で四人の家族を亡くしました。無限に続くような絶望と悲しみを味わいました。ですが、今回で失ったものも大きいですがこれ以上に得たものが自分にはあります。それが人を助け、支える事の尊さ、幸せにすることの大切さを知れたことです。人は、一人では本当に非力な存在ですが、支え合うことでとても大きな力になるという事が身をもって知ることができました。弱っている子供のために毛布を分け与える人、過酷な状況の中でも懸命に救助活動を行なう自衛隊の皆さん。自分もそんな人間になりたい!すぐにそう思いました。私は学校という学びの場で、人が内に秘めた可能性を追求し、人を幸せにする人間になるためにあらゆる事を学びたいと思っています。高校生という今の立場では、すぐにそのような事は学べないかもしれません。ですが、高校で学ぶべきものは、自分がなりたいと思う人間像の基礎なのではないでしょうか。一見関係のないことでも、学びを重なることであらゆる点との繋がりができ、それが立派な木の根のように力強く繋がる事が人を幸せにできる人間への第一歩だと思います。
 今回の出来事が自分にとって大きな変革になったことは間違いありません。だからこそこのチャンスを生かし、人を支える術、幸せにする術を学び、これからの人生に生かしていきたいのです。それが今の自分ができる最大限の思いやりであると私は思っています。


この作文へメッセージを送る





Copyright (c) 2011 東日本大震災こども未来基金 All Rights Reserved.