東日本大震災こども未来基金:作文
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第1次選定者の作文 - 6: 「学校で学びたいこと」
(名前のアルファベットは、便宜的なもので、イニシャルなどではありません)

KCさん(岩手県、高2、両親をなくす)

 学校で学びたい事として私が考えているのは、勉強そして人間関係です。
 転校前、宮城県の中学校に通っていた頃から、私は大学への進学を考えていました。そんな私の背中を押してくれ、支えてくれたのが、先の大地震で命を落とした両親でした。国語にしか自信がなく半ば諦めていた私を励まし、夜遅くまで受験勉強にも協力してくれた両親に私は勇気付けられ、結果、進学校に無事合格することができました。大きな夢を一つ達成すると同時に、大学で学びたいという想いがより強くなりました。私が興味を持った教科は、両親も褒めてくれていた国語です。中学校では学べなかった古典や漢文、そしてさらに内容が濃くなった現代文。あらかじめ目を通していても自分だけでは読み解けなかった深いところが、授業や解説で明らかになっていくことがとても楽しく、それらの多くの作品や先人達の教えに触れられることも、私にとって素晴らしい機会だと思っています。ですので、学生としての時間を大切にし、より沢山の文学に携わっていきたいと考えるようになりました。これが私の、次の大きな夢です。
 人間関係については、昔からいつも悩んでおり、そのつど両親に相談しては助言を貰っていました。今はもう、助けてもらうことはできません。しかし、今度は自分の力で解決してみようと思います。一人立ちして社会に出た様な気持ちで、積極的に様々な人との関わり方を学んでいきたいです。手始めに、転校後も部活動は弓道を続けることにしました。一度は迷いましたが、新しい仲間を作ろうと思ったのと、生前母が、私が大会に出て弓を引く姿を見てみたいと言っていたことを思い出したからです。きっと母は、私が何かを学ぼうとがんばる姿を、見てくれているはずです。
 私が、自分が学びたいと思った事に向かって邁進していくことは、両親の願いであり、残された私がてきることだと思っています。

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KDさん(宮城県、高2、両親をなくす)

 私は学校で勉強と人との関係を学びたいと思っていて最終的には進路達成したいと考えています。勉強では基礎的なことから学んでいきたいと思っています。私の今の状況だと、基礎的な問題も出来ていないので、がんばってやりたいと思っています。そして、人との関係では生きていく上で大切なことだと思うので高校生活でそういった事も学びたいと思っています。私は今バレー部に所属していて、部活のメンバーが仲良くしてくれてうれしいです。私はマネージャーをしているので、メンバーを支えてあげられたら良いなと思っています。バレーというスポーツは、個人競技ではなく団体競技なので、チーム一丸となる事が重要になってきます。私の立場ではマネージャーなのでプレーヤーがプレーしやすい環境づくりをサポートしていきたいです。高校卒業後の進路は、ヘアメイクの専門学校を考えています。私は自分のヘアスタイルを考えたり、変えたりするのが好きなのでなりたいと思いました。専門学校に入って、修行して立派な美容師になりたいです。

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KEくん(福島県、高3、母をなくす)


 今年の三月十一日の東日本大震災で僕の大切な家族である、母、祖父、祖母、曾祖母の4人が亡くなってしまいました。家族を失ったという事実が自分の頭の中でもなかなか受け入れられず、心の中にも穴が空いてしまったような日々が続いています。僕の住んでいた福島県の中にあるIという町も、津波に飲みこまれてしまいました。そのI町の中だけでも200人以上もの人々が亡くなってしまいました。この津波に続いて、原発事故によって震災前までと同じような生活ができなくなりました。それでも僕たちは住み慣れた故郷を出て別の土地で暮らさなければならなくなりました。今でも原発に恐れながらの生活が続いています。
 この東日本大震災で命の大切さがとてもよくわかりました。できることならば、震災前にもどりたい毎日です。僕にとってとてもつらく悲しいことですが、いつまでも落ち込んでいてはいけないと思いました。僕が高校で国語、数学、英語、理科、社会などの勉強やテストなどをがんばることこそ亡くなった家族が一番喜ぶことだと思います。また、この震災で亡くなってしまった四人の分までがんばり、自分が家族を支えていきたいと思います。そのために、高校での勉強やテストでよい成績を収められるようにがんばったり多くの資格を取れるようにがんばり、就職をしていきたいと考えています。そして、今回
僕たちにやさしく手を差し伸べてくれた人たちへの感謝を忘れず、いつかその人たちに恩返しかできるように、高校生活の中でいろいろなことを学び、身も心もたくましくなれるように、努力していきたいと決意しています。

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